一年で最も昼の時間が長い日である夏至。今年は6月21日が夏至です。
夏至に食べることが良いとされる食材が地域には様々あり、例えば関西地方ではタコ。タコの8本足になぞらえて、“タコの足のように稲の根が深く張るように”という思いが込めれているそうです。また奈良の盆地では「半夏生餅」というつぶし小麦ともち米を混ぜた餅を、小麦の収穫や田植えがひと段落した時期にこしらえて食べ、そして田んぼの神様に捧げることで豊作の祈りや田植えを無事終えられたことの感謝を表す風習があるとのことです。
夏至の時期は暑い日もあれば、雨が続いて梅雨寒い日もあり気温の差が激しく、湿気で体調を崩しやすい時期でもあります。湿気が高くなると体内の水分も排出されづらく身体がむくみやすくなりますので、むくみ対策として血液の循環をよくする食べ物がオススメです。
身体のむくみを取るにはカリウムが多い食べ物が効果的と考えられます。胡瓜や冬瓜などの瓜類や、枝豆、トマト、ズッキーニなどは旬で美味しい時期ながらもカリウムが多く含まれています。カリウムは身体の余分な水分を排出してくれます。
また血液の循環を良くするには生姜やスパイス類(シナモン、黒胡椒、山椒、唐辛子など)も挙げられ、特にスパイス類は食欲増進効果もある為、食欲がない時にも使える食材です。
我が家では粉山椒、醤油、みりん、酒で鶏肉を漬け込んでグリルで焼いた「鶏肉の山椒焼き」や、鶏肉と冬瓜をコトコト煮込んで塩味でシンプルに味付け、仕上げにおろし生姜を加えた「鶏肉と冬瓜の生姜スープ」。また副菜ではクミンシードとカレー粉を使い、南瓜や茄子、ズッキーニなどを炒めた「サブシ(インド料理)」が異国情緒あふれる味わいで食欲をそそります。どれもこの時期の定番メニューたちです。普段のメニューに生姜やスパイスをうまく取り入れて、旬を味わいながらも身体に嬉しいメニューにアレンジしています。
梅干しやレモンなどクエン酸を多く含む食材を取り入れて、疲れやすい時期に疲労回復や、酸味で食欲を促すのもオススメです。定番の豚の角煮や鶏の照り焼きには梅干しを加え、梅煮にアレンジして爽やかな酸味を楽しんだり。またスイカには塩をかけて食べる人もいますが、私はレモン汁をトッピングするのが大好きです。レモン汁は生のレモンを絞ったものが理想ですが、忙しい場合は既製品でもOK。スイカに少しかけると爽やかな酸味とスイカの甘さがよく合います。カリウムもクエン酸も上手に取れるので、手軽で美味しい夏のデザートです。
もうすぐ夏本番。夏に向けてのワクワクする気持ちと憂鬱な雨が入り混じる夏至の時期を、美味しく健康的に過ごしましょう。
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